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ちはやふる 完結 炎上?!

マンガ

「ちはやふる」の漫画が完結しましたが、一部炎上しているとか。。。

ネタバレ含みますので、嫌な方は戻ってくださいね。

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15年間連載をしていた、ちはやふるがビーラブ2022年9月号で完結しました!

千早と太一と新 間違いなくこの三角関係がどうなったのか??皆気になっていたところでしたが、千早から太一に告白という展開に、新ファンからは激怒!太一ファンからは祝福の声がネット上で見られました。

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1.炎上理由

新ファンからの激怒理由としては

1.新の告白に対してきちんとした返事していないのに、試合前に報告するなっ

2. 太一が高スペックで人気キャラになったから太一とくっつけたのでは??

3. もっと千早の心が変わっていく様子を書いて欲しかった展開唐突すぎる・・・

4. 当初のコンセプトはどこいったんだ?

5. たいちの闇落ちあたりから、たいちふる になって太一の物語になっていった・・・

6. 太一が人気キャラになったから・・・

などなど上げられていました。


私個人的には、納得なんですが、どうやら古参の方からは、なんで太一とくっつくのか・・・💢

まさか、最後の最後で・・・寝取られみたいなことやめて・・・(>_<)的なコメントが多かったらしいです。

たしかに、Netflixのアニメカテゴリ欄にも、「報われない恋」とか書いてあったし・・・

でも、新と太一の告白以降、非ヒロイン属性の恋愛超鈍感な千早でも、揺れ動く心がすごく読み取れました。

特に太一からの告白以降、スランプに陥ったり、今まで太一にいかに頼ってきたか、身に沁みてわかったり・・・

ストレートな言葉での表現ってすごく少ない漫画なのですが、百人一首の一手一手からも心情を

充分読みとれる、いや、百人一首だから出来た表現方法なのかな・・・と思いました。

漫画・アニメ・映画 全て見ました振り返りをしたいと思います。ネタバレ注意!!

2.小学校・中学校時代

【小学校時代】

千早たち3人が仲良くなったのが小学校六年生のとき、千早が新に興味を持っていったことがきっかけで、競技カルタをはじめることになったんですが、このとき、既にもう千早以外の二人は、間違いなく、恋心を抱いています。

それに対して、千早は鈍感ですのでまったく気づいていません

少女まんがのヒロインなのに、恋愛に疎いっってどういうこと?っていう突っ込みを入れたい位、某アニメの言葉をお借りするとしたら、間違いなく「非ヒロイン属性」であると言いきれます。たぶん、どんな魔法使いがきても、弱音を吐いていなくなると思う位、ヒロイン属性ではないということで、一般人か感覚でもっている恋愛要素が全く通じない相手といえます。

小学校卒業と同時に新が福井県へ引っ越してしまいます。太一と千早も別々の中学校に通うことになり、離ればなれに・・・

【中学校時代】

中学校は、3人とも別の学校で、千早と太一は距離的には近いのだけど、太一があまり白波会には顔を出せなくて、千早は一人で寂しい思いをしている描写がありました。太一は太一で進学校に行ったので勉強も部活も本当に忙しいんですよね。また太一はお母さんにもかるたは反対されていて、それでもなんとか時間を作って、白波会には顔を出したり、大会に出て、B級にまでなっています。新とは、年賀状でやりとりをしていたようです。中学校時代、3人の恋の進展はなかったと言えます。

3.高校に入ってからの恋愛模様

【高校時代】

千早と太一は瑞沢高校に入学、新は福井の高校へ入学しました。後からの話ですが、太一は千早が瑞沢を受験すると聞いて、瑞沢にしたようです。

千早と太一が高校に入って初めて出逢ったシーン 覚えていますか?

千早が百人一首のCDを寝転びながら聞いていた時に、太一が声をかけてくるんです。

このときに流れていた百人一首が、

誰をかもしる人にせむ高砂の松もむかしの友ならなくに
(たれをかも しるひとにせむ たかさごの まつもむかしの ともならなくに)

周りの友達がなくなって一人になってしまった時に読まれた歌で、後に千早は太一と巡り会えた歌だと再会を嬉しく思っている歌だとも言っています。

そして、千早は太一と一緒にかるた部を作り、新に報告します。

でも新はかるたはしていないからと言われて、心配になった千早は太一を連れて二人で福井まで行きます。

行きの車内で、太一が千早に「好きなやつとかいんのかよ?」って質問するんですが、千早から帰ってきた答えは「原田先生」と答えるんです・・・まじかこの子は・・・と私でも思います(゚Д゚)

「そんなの恋って言わねーよ」って太一が言うと「じゃあ、恋ってどんなのよ」と千早が聞き返し、太一は千早を見て「そいつといても楽しくないってことだよ」って答えるんですよね。

太一の心の声 で 思い通りにいかない・・・楽しくない・・・でもそばにいたい・・・っていう気持ちが語られています。

千早ちゃんは、高校生になりましたが、恋愛に関しては相変わらず安定の超鈍感ぶりです。

福井へ行って、おじいちゃんが亡くなってからかるたを取れなくなってた新。半ば二人を追い返すのですが、千早から新への手紙には「新をかるたの神様みたいに思ってます」と書いてありました。

新は「神様じゃなくて友達でいたいよ」って言っています。

この時点では、

太一 →  → 千早

千早 → 神様 → 新

新 → 友達 → 千早

千早 → 友達 → 太一

ということが読み取れます。

この均衡が崩れたのは、高校二年生の吉野会大会のとき。

吉野会大会は名人・クイーン戦予選前に行われる大切な試合、男女関係なく混合で行われる試合で、新、太一、千早の三人も出場していました。そして決勝は千早対太一の試合。ちはやふる全編通して、二人が公式戦であたるのは、この高校二年生の時の吉野会大会のみです。二人は部室でたくさん練習をしているはずなのに、「知らない人みたいなかるたを取るのに太一だ。太一なのに知らない人みたいだ。でも太一だ。ずっと一緒にがんばってきてくれた男の子だ」と思っています。スミレちゃんが言うには、この恋のルールはまずはかるたで対等になることだと言っていますが、スミレちゃんじゃないけど、どんだけ千早との恋はハードルが高いんだろうか・・・と・・・。新に嫉妬をさせる位、二人の試合がとても良い試合だったんですね・・・。結果は千早が勝つのですが、この試合の最後に読まれた歌は、

逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに 人をも身をも 恨みざらまし
(あふことの たえてしなくは なかなかに ひとをもみをも うらみざらまし)

もしあなたと私が逢うことが絶対にないならば、早く諦めてしまいたい。そうすればあなたの無情さも、そんな人を好きになってしまった見る目の無さも運の悪さも恨まなくてすむのに

このときの太一の気持ちにぴったりなのではと思える歌です。

千早から見たら、初めてかるたを通じて、太一を一人の男性として存在を意識した試合だったのかと思います。

そしてそれは、新にとっても自分の気持ちを気づかせるきっかけになりました。新は試合中、「なんで千早と戦っているのが自分じゃないのか、なぜ負けてしまったのかと」悔やんでいました。試合をしている二人を嫉妬するくらいにうらやましく思っているんですね。

試合後、太一に「千早はずっと太一のもんやとおもっとった。ガキのころからそばにおるのは太一やったから。千早はべつにだれのでもないよな」と告げるんです。

太一はまだこのときは、千早は二人のものだと思ってる・・・と回想しています。

この辺からようやく3人の恋が動き出し始めたのかと思います。

この後、名人戦・クイーン戦予選が始まるのですが、太一は修学旅行をすっぽかして大会に出ます。千早は、太一が名人になりたいなんてきいたことないよ・・・わかんないよ・・・って言っています。それに対して机君が「来年は受験で、医学部に入ったら、かるたどころでは無くなるから、カルタを思いっきりやれるのは今しかないんだよ」って言っています。ほんとナイスフォロー、千早はそういうところ気づけないんですよね。

この頃から、千早が太一に対して「なんで」っていう問いかけが多くなります。とても気になっているんですよね。明らかに。

千早も原田先生も新も「太一って名人目指してたんだ!?」って言っているんですが違うんです。

そのあと、回想で吉野会大会で千早と太一が試合していたとき、「太一の心はいちばん近くにあった 名人目指してた?違う・・・千早に勝ちたい」

「自分じゃなくなりたい・・・自分になりたい・・・」

太一のかるたは、ずっとどこかで後悔だったり、ずるい自分から変わりたいという、どこか悲しいかるたなんですよね。。。 

そんな思いを抱えて、小石川秀作くんとの試合。その年の全日本選手権準優勝した相手と戦うんですが、終盤「ちは」を送り札にしますが、小石川くんに取られてしまいます。そして最後運命戦で負けるんですが、「ちは」は取れなきゃいけなかった。あれだけはどこにあっても、目をつむってても・・・」と回想しています。そして千早を思い浮かべているんですねー切ない!この時点では、まだ千早は来ないという暗示なのかなぁと感じます。

ちなみにこの運命戦で読まれた歌は「めぐりあいて」です。

めぐり逢ひて 見しやそれともわかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな
(めぐりあひて みしやそれともわかぬまに くもがくれにし よはのつきかな)

せっかく幼友達にあえたのにゆっくり話も出来ずに帰ってしまったという歌なのですが、新と戦えずに終わってしまった太一にぴったりなのではないでしょうか。

新は西日本予選で戦っているのですが、どこか試合に集中できていなくて、「太一のことを見下してたんかな・・・かるたで太一を友達を・・・」と思い悩んでいます。そして、かるたが真っ黒になるシーンがあります。本作品において、かるたが真っ黒になるシーンって、太一の告白の時と、このシーンなんですよね。。。色鮮やかな百人一首のかるたが真っ黒になる比喩って、そうとうなものだと思うのですが、村尾さんが「戻ってこい新!!」って喝入れてくれるんですよ。。

その新と村尾さんの試合中にも、「ちは」は読まれるんですが、村尾さんに取られてしまう。新が狙っていた札なのに・・・。

新にも「ちは」は来ませんでした。

次に、名人戦挑戦権決定戦で、原田先生と新が戦うんですが、千早は小学生の私は新を応援しているけど、高校生の私なら、原田先生がんばってっと言っています。

最後、新は「ちは」と「ふ」の札を持って敗れるんです。

「ちは」も「ふ」も千早が好きな歌ですね。新は「どうしても自分が取るんやと思った。普段は特定の札にそこまでこだわることないのに、今日は・・・」と悔しがります。

試合後、新が「千早なら終盤どうした?」って新が千早に尋ねると「私は”攻めがるた”だから、「ふ」も「ちは」も送ると思う 特別だから、手にいれたいものほど手放すの かならず取ると勝負に出るの」と言っています。

そんな千早に 「好きや 千早 」と新が告白・・・大学は東京に来ようとおもっているから気が向いたら、一緒にかるたしよっさ・・・ と。

このときの千早は石像のように固まっているのですが、背景がキラキラしています。

太一は太一で、千早にちょっかいだしてきた周防に対して「彼氏です。ちょっかい出さないでください」と一蹴するんですよね。猪熊さんに「かっこよかったわよ」と言われていました。

もう、二人は千早への恋心は止められない・・・

新に告白されてから、千早はずっと上の空で、「鳩がきれい・・・なんか光ってるみたい お腹に赤ちゃんいるのから うれしいのかな? 」って言ったあと、かなちゃんは、母親からの話を思いします。

逢ひ見てののちの心にくらぶれば昔はものを思はざりけり

(あひみての のちのこころに くらぶれば むかしはものを おもはざりけり)

愛しいあなたに会えて、お互いの気持ちを確認した今、またすぐ会いたいと思う気持ちに比べたら、つい最近まで抱えていた切なく苦しい想いはなんでもないですね。あなたと逢って、愛し合った後の恋しさにくらべれば、片思いをしていたころのつらさなんてなんてことないと回想。

お母さんが産婦人科で赤ちゃんできてますよって言われたときにそんな気持ちになったという。知ってしまったら細胞が全部入れ換わるようなそんな瞬間があるの 昔の自分じゃなくなったって 新しいことが始まったって そんなことを思い出していたかなちゃんに、

千早から衝撃発言が・・・  「あの決定戦みたいな試合がしたいなぁ・・・」

乙女としてはメインにすべきは告白でしょ—とかなちゃんが突っ込み・・・

ここでも千早の非ヒロイン属性が発揮されていました。某魔女もこれにはお手上げだと思うくらい、恋愛ってどこにいった?少女漫画じゃなかったっけ?と疑わしくなる展開・・・

その後、筑波君宅でクリスマス会をするんですが、「ここにいたらいいのにって思う人は家族なんだってつきあいの長さもふかさも関係なく」って机君に言われるんですが、千早は太一の隣に新を思い浮かべています。

千早にとっては、家族のように大切な人なのだと思います。

そして、名人戦クイーン戦に新が来ていないことに気づいた千早は新に電話をします。それを無表情出見守る太一・・・ 風邪を引いてこられない新に「おだいじに」と電話を切った千早。 

好きだって言われた日から指先とお腹がいつもあったかくて変なんだよ 新のせいで変なんだよ もし会えたら 全部 燃えそう」と言っています。鈍感な千早も少しは変化が生まれているのでしょうか。

そして、名人戦・クイーン戦が終わり次の日の高松宮杯、準決勝で新と太一が試合します。その時に「おまえ 秋に 千早になんか言った?」 新は「うん、言っつんた」と言います。

「そっか」 と太一が言って、そっと「ちは」の札を送り札にします。

新は「手に入れたいものほど手放すの 必ず取ると勝負に出るの」という千早の言葉を思い出します。

もう、かるたを通じた、無言のライバル宣言ですよねーー こういう表現って、この作品ならではなのかなと思います。かるたで語れるのがいい!!

その頃、千早は部室で「どうして一人で高松宮杯出たの・・・なんでこんなに なんにも聞けなくなっちゃったんだろう・・・」と言っています。いつも一緒にいた人が急にいなくなっちゃう寂しさなのでしょうか。もう意識せざるを得ないくらい、気になっています。好きかどうかは別として。

これに見かねた かなちゃんが バレンタインチョコ作りましょう!と提案して、千早の家でチョコづくりをしている最中、 太一の話になって、 千早は「優しくて強くてがんばり屋の太一はなんで あんなきつそうなの? つらそうなの? 笑って 笑ってほしいよ って泣くんですよね。。。

やっと千早の本音が出ました。今までは かるたバカ太一の気持ちとか考えたことなかった千早が、やっと太一を意識しはじめているんだと思います。そして、かるたをとることが、きつくてつらそうだと気づいた。 人間気づくことから始まります。ここで気持ちに気づくんですよね。

バレンタインでは、スミレが太一に好きと告白をしたあと、「先輩も好きな人に好きっていってください ってはっぱをかけるんですよねー」 この作品の恋愛パートのすみれちゃん、ほんと尊い。この子みてると切なくて、泣けます><

そして太一杯を経て、部室で太一が千早に告白をします

カルタ部の部室で新の眼鏡を取ったのは自分だと千早に伝えて、ずっと卑怯じゃない人間になりたかったんだと伝えています。

その後「好きだよ 千早が」というのですが、うそだよ。。。と後悔するようなことも言っているんですよね、 まるで、懺悔なんですよね・・・

太一にとっては、卑怯なことをした自分への禊ぎのようなものでそれがなくては、千早とも新とも対等にはなれないってわかってたんですよね

このとき千早はまんがでは ブワっと来ているんです。これ。かなちゃんの言葉思い出しませんか?

「知ってしまったら細胞が全部入れ換わるようなそんな瞬間があるの」

かるたしか見てこなかった千早が、太一の心を知ってしまった瞬間でした。

新は?と2回言っていて、一緒に生きていこっさ という言葉も思い出しています。

この太一に対しての「ごめん」 の意味は、どちらも選べないっていう「ごめん」なのかなぁと私は勝手に解釈しました。

どちらかを選んだらどちらかがいなくなってしまうから

チーム ちはやふる をとてもとても大切に宝物のような思い出だから、この関係を壊したくなかったのかもしれない。

アニメ版では、このとき、千早の口が3回動くんです。 チャイムにかき消されて聞こえないけど、ごめん 以外に何か言っているんです。

これだけは未だにわからないです!誰か知っていたら教えて欲しい・・・と思います。

最後に かるたが真っ黒になって描かれているんですが、太一だけじゃなくて、千早もなんですよね。二人とも深く傷ついている

この告白のあと、太一は学年1位から成績が落ちて、かるた部を離れることを決意します。

千早が 「退部なんていやだよ太一っ」てすがりつくんですよね。そんな千早に太一が無理矢理キスするんです。はい・・・。 「千早 おまえはおれが石でできてるとでも思ってんのか」って「やれねーよ かるた いま 百枚全部真っ黒にみえんだよ」って伝えます。

千早は何も言えなく立ち尽くします。

やっぱ、付き合っていないのにキスはだめよね・・・ずるい太一がでちゃってる。。。

でもキスは、太一杯のご褒美で大目に見てあげて欲しい。ほんとのほんとにダメージ受けたときって、前後不覚になってしまうんです本気であればあるほど、ダメージ大きいんですよ一番会いたくない相手に縋られたらどう想いますか?ってとこですその後も太一と千早が触れ合う機会がありますが、嫌悪は抱いていないようなので、受け入れてはいるのかなとは思います・・・

千早は深作先生に 「風はいたみ・・・のうたに例えて、太一を思って泣くんですよね。

風をいたみ 岩うつ波のおのれのみ 砕けてものを 思ふころかな

(かぜをいたみ いわうつなみのおのれのみ くだけてものを おもふころかな)

風が激しくて岩に打ち当たる波が自分だけ砕け散るように私だけが心も砕けんばかりにあなたを思い悩んでいる

千早はやっと、太一の気持ちに気づいて、自分が太一を粉々にしてしまったと気づきました。ここから少し千早もかるたから離れます。

今までずっとかるたのことしか考えてこなかった千早が初めて、大好きな かるた から離れるんです。新のときはここまでのダメージではなかったよね・・・

そんなこんなで、高校最後の団体戦東京都予選を迎えます。

千早はなんとか復活するけど、太一の抜けた穴をすごく感じて、太一ならこうする・・・って色々考えながら、かるたをしているんです。須藤さんから、真島が抜けた穴ってそんなもんなの?って言われたり、北央学園のひょろくんにも「千早はずっと おれなんか眼中になかったろ おまえは 自分より強いやつしかみてねぇんだ 冷てえよ」とか、

「帰ってこいよ真島 淋しいよ “才能”のそばは苦しいよ」って言わせているんですよね。

千早の才能の近くにずっといて、しかもそれが自分の好きな子で、何度も何度も負けて、悔しくてツライ思いを太一がしていたことを、ヒョロ君を通じて太一の気持ちを代弁してくれているんですよねーー 

ひょろくんは チーム ちはやふる の時から かるた仲間で、チームからの信頼と気配りが太一みたいだと、気づくんです。

太一のやってくれていたことを思い出して、存在の大きさに気づいています。1プレーヤーから瑞沢の主将としてのかるたを、太一をずっと感じながらかるたをとっています。いつか必ず戻ってくると信じて

新は二人がかるたを止めていることを桜沢先生から聞いていますが、積極的な連絡はしません・・・二人を信じている のか 弱っている千早に近づくのはフェアじゃないと思っているのか・・・

太一は、かるたを呪いにしたくない と縋る思いで周防さんについていきます

太一は太一で周防さんから 「君はかるたを好きじゃないのにすごく頑張ってえらいなぁって思ってたよ それでもたえるくらい 好きだったんだね あの人たちが」って言われて、あの青春の日々を呪いにしたままいきていくなんてできないと周防さんについていくんですよね。 原田先生から言われた、「青春 全部懸けてから言いなさい」 という言葉が呪いにならないように。

千早が俺のことで傷ついたらいいってどっかで思ってた・・・太一の本音が出ています・・・

よくある、勇者の物語のように、居心地のよい空間から、“自立すること“ が 今思うと2人が強くなるために必要なことだったと感じます。

これは、白波会のかるたスタイルにも通じていて、「特別だから 手に入れたい物ほど手放すの 必ず捕ると勝負にでるの」という考えと似ているのではないでしょうか・・・

太一は、“大切な想い人とかるた部” を手放し、千早は“どんなときも守ってくれた、一緒に戦ってきてくれた友” を失うことで、嫌でも自立への道をお互い歩み始めたんだと思います。いつか必ず帰ってくると信じて。

全国決まったあとに太一へのメールは

「全国大会に行けるよ。最後に読まれた札は「せ」だったよ」

と千早は伝えています。待っているでも会いたいでもない、もう一度出逢う運命を願う歌

瀬を早み 岩にせかるる滝川の われても末に あはむとぞ思ふ

(せをはやみ いわにせかるるたきがわの われてもすえに あはむとぞおもう)

恋人と別れてしまった悲しみを表しています。川の流れが速くて岩にせき止められた滝川が、二つに分かれても最後にはまた一つになるように、今は離れ離れになってもいつか必ず会おうと思うという意味です。簡単に言えば、「どんなに離れても、いつか君と会えると信じている」という気持ちを歌っています。まさに恋文のようなメールでは・・・と思っちゃいますね。

全国大会で新と会ったときに、「太一は?」って聞かれるんですが、「気配は感じるの」って儚い笑みで千早は答えるんですよねー。 選手宣誓も一番似合うのは太一だって思ったり、近江神宮では太一の幻をみたり、ずっとずっと想っているんです。まるで片思いしている女の子みたいに

新にあんなにドキドキしていた千早がどこいったん?っていう位、瑞沢のキャプテンとして、全国大会3位決定戦で新に勝ってしまうんです。太一のはちまきをして

そしてやっと最後の最後に太一が近江神宮へ来るんですが、

千早「 遅いよ 遅いよ太一 終わっちゃったよ」

太一「ごめん千早  ごめんみんな」

っていって、千早を抱きしめるんです。かるた部の皆も一緒に泣き崩れます

ほんと、このシーン尊い・・・何回泣いたかわからない。

ほんとに。

終わりの瞬間に違う始まりの瞬間に太一がいると喜ぶ千早。

「また試合で」 という言葉を残して太一は個人戦を見ずに東京に戻ってしまいます。

そのあと、千早は個人戦後に 机君からかなちゃんへの告白を聞いて、新へ告白の返事をしていなかったことに気づいて、返事をしています。

千早の新への返事は、「全国大会でたくさん試合して思ったの もっとかるた強くなりたい 強くなる道を行きたい 詩暢ちゃんにも勝ちたい 日本一・・・世界一になりたい」

と それに対して新は

「うん、わかるわ おれも千早に勝ちたい かるたをしていればおれらの道はいつか重なる 「いま」じゃなくていいから もっと近づいたらおれのことどう思ってんのか聞かせて 近くに行くから」

と伝えます。

作者的には、千早から新への告白の返事はここで終了しているとおっしゃっていました。

私も、連載当初からのコンセプトなど知りもしなかったので、普通にそう受け取りました

千早の告白の返事としては、“今はかるたで日本一になりたいからごめんね” という意味で、世間一般的に告白後の付き合う付き合わないという返事に対しては “ごめんなさい” という意味だったと理解しています。

それに対して新が食い下がった感じですかね。

「近くに行くから」 というのは間違いなく、新が東京の大学に進学してからという意味で、今すぐ答え出さないで、今はクイーン・名人になることだけを考えようという新の“食い下がり”で、それに対して、千早は何も言いません。何も言っていないんです。

 新ファン的には、この返事が告白に対しての保留と考えている方も多いみたいですが、あくまで、恋愛に関してはとてもポジティブな新が食い下がっただけなのかなーと思います。

この後、千早は受験を捨ててクイーン戦予選に懸けていくのか、今年は諦めて来年目指すべきなのか 悩みます。そんな千早に太一は名人とクイーンの特番のテレビを見せたあと、千早の母親に 「千早は周防名人に近い耳の良さがあって 聴力のピークは千早は今かもしれない いつか感じなくなる」 と応援し、背中を押してくれる。千早はクイーン戦も受験も両方頑張ることを母親と約束して納得してもらっています。ほんと、千早が大事な時に、太一は側にいてくれる存在なんですねーー。このとき千早は何度も太一にありがとうって伝えています

そして、名人クイーン戦東日本予選

集中力が減るからといって、ろくに千早と会話しない太一・・・ たぶん周防コピーを頑張ってきたのに千早と話してしまうと、自分に戻ってしまうのが嫌だったんでしょう。実際にこの場にいる人を翻弄しにきたと表現されています。

準決勝で、太一は須藤さん、千早は山ちゃんと試合をします

千早も太一も苦しい試合展開の中、新が西日本代表に決まった ということを、机君と肉まん君からノートで教えてもらって、逆転劇が始まるのですが、その逆転はじめに読まれた歌は、

玉の緒よ 絶えねば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする

(たまのをよ たえなばたえね ながらへば しのぶることの よわりもぞする)

この歌は、恋人と別れてしまった悲しみを表しています。「玉の緒」とは命を表し、「絶える」とは死ぬという意味です。命が絶えてしまってもいいと思うほどに、恋心を抑えるのが辛いという気持ちを歌っています。簡単に言えば、「生きていると恋がばれてしまうかもしれないから、死んでしまいたい」という気持ちを歌っています。

という歌なんです。作者の末次さんが意味なくこの歌をここにもってくるわけがないんです!!私は、この恋が知られる位なら死んでもいいと とても激しい歌です。この隠している恋心・・・は誰にかかるのかな???と、思ったところです。

太一が最後、「ちは」を取って、勝ちます。 ようやく「ちは」を取る描写が描かれています

千早は、「ちは が太一を助けた」と言っています。

そして決勝戦 原田先生と太一の試合の後の原田先生の言葉です。

「苦しかったな 絶対絶命がたくさんあったな 絶対絶命を愛せよ まつげくん これから先ずっとだ」

号泣・・・><  

ここで田丸さんに勝利した千早が倒れたときに、パーカーの下にみずさわかるた部のTシャツを着ている太一をみて、千早は泣くんです。

そして名人・クイーン戦挑戦者決定戦

新 対 太一 、千早 対 結川桃 の試合

太一は全身全霊で、攪乱とかじゃなくて、小細工とかじゃなくてなにひとつ実力の削られぬ綿谷新に勝ちたい!青春全部懸けてきた 本当の強さでと心に決めていました

一試合目

結川さんが千早から送られた札をみて、「こんなのどこにおいても危機しか感じない」と言っている札がこれです。

みかの原 わきてながるるいづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ

(みかのはら わきてながるるいづみがわ いつみきとてか こいしかるらむ)

この歌は、恋人に対する想いを表しています。「みかの原」と「いづみ川」は、京都府と奈良県の県境にある地名で、歌枕と呼ばれる有名な名所です。「いづみ」という名前が「いつ見」とかけており、「いつ見きとてか」という疑問につながっています。この「いつ見き」という言葉には、「まだ会ったことがない」とする解釈と、「わずかに会ったことがある」とする解釈がありますが、ここでは前者を採用しています。

簡単に言えば、「あの人はどんな人なのだろう。まだ会ったこともないのに、こんなに恋しいと思ってしまうなんて」という気持ちを歌っています。あふれ出て流れていく川に恋の気持ちを重ね、相手を想う。わきあがるピュアな恋心が伝わって来るような歌なんです。

これは・・・もしや・・・と思いつつ

二試合目 千早は、読手が会わずに 結川桃 に 追い込まれます。

このとき、千早と太一の間に 彼岸花の挿絵が入っているのですが、彼岸花の花言葉は

『情熱』『独立』『再会』『あきらめ』『悲しい思い出』『思うはあなた一人』『また会う日を楽しみに』

です。なんか、千早と太一の想いを全て含んでいる要素満載です。

その後に、すみのえ の札をとるんです。 

住の江の 岸による浪 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらむ

(すみのえのきしによるなみよるさへ(え)や ゆめのかよひ(い)ぢひとめよくらむ(ん))

この歌は、恋人に対する不安や苦しみを表しています。「住の江」と「岸による波」は、大阪の海岸の入り江とその波を指す歌枕です。「よる」という言葉は、「夜」と「寄る」の掛詞で、「夢の通ひ路」という言葉は、「夢の中で行き来すること」を意味します。この時代の人々は、夢に出てくる人は自分を想ってくれていると信じていました。しかし、この歌の詠み手は、恋人が夜も夢にも現れないことに疑問や不満を感じています。恋人が人目を避けている理由がわからないという気持ちを歌っています。

簡単に言えば、「あなたはどうして私に会ってくれないの?昼間は人目があるから仕方ないとしても、夢の中の通う道で人目を避けて出てきてくれないでしょうか。」という気持ちを歌っています。

太一も同じ札をとっていて、お互い見せ合っているんですよねーーー。二人とも夢の中で会いに来てはくれないの?と言っているのでしょうか。

もちろん、二人ともこの歌の意味を知っています。

千早が一年生の頃に しのぶちゃんは夢に出てくるのに新はでてきてくれないなぁって言っていると、かなちゃんがすみのえ ですね。って会話をしているんです。

それを踏まえて、今までそんなことしてなかったのに・・・なんというかもう二人の世界?と想わせるほどです

牧野読首の読みが苦手な千早だったのに、「太一が取れてるならいい」と言っています。

そして、太一の目で訴えます「お前がS音取られてんじゃねぇよ・・・」

これを機に千早は気合いが入るんです。

いやーーっ もう このあたりから、あれ?あれ?ってなってきます

千早が新ではなく、あきらかに太一を見ているんです。おなじ白波会だから・・・ではすまされないくらいですよね。さすがにこれは。

あんなに 新 新 言っていた千早がです。

太一が新を追い詰めます。ここでも新の陣の右下段にある「ちは」を太一が取ります。次に読まれたのは「ふ」の札。これも千早にとって大切な札で、はじめて新から千早がとった札を、新にとっても千早を思い浮かべる大切な札を、太一が取ります。さらに新から太一が一勝をもぎとります。

新が千早を暗示する、「ちは」「ふ」を両方太一に取られました

そして、太一は、「青春全部かけたって 新には勝てない」という伏線が回収されました。ここでようやく太一は、全ての禊ぎが終わったのではないでしょうか・・・。そう思いたい・・・と思えるほど、感動した場面でした。

千早は試合後の眠さを我慢して、二人の試合を見ていました。どの辺りで倒れたのかはわかりませんが、目には涙をためています。

最後の3試合目は「ちは」の札はありませんでした。

最後に詠まれた札は

吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐と言ふらむ

(ふくからに あきのくさきのしをるれば むべやまかぜを あらしといふらむ)

吹くとすぐに秋の草木がしおれてしまうので、なるほど山嵐をあらしと言うのだろう「山風」「嵐」、そして、「嵐」の掛詞で「荒し」という語句が伝わることで草木が吹き飛ばされていく情景が頭の中に浮かび、秋の切なさや物悲しさのようなものが感じられる趣深い歌です。切なさや ものかなしさを感じる歌です。

まさに、この場の雰囲気に合っている句だったと思います。

太一は初めて、“かるたが愛おしいと思った” 試合。もうすぐこの時間が終わってしまうことへの 物悲しさを感じています。

新は新で、太一に

「太一はかるたをしてくれた。かるたを一緒にしてくれて、ありがとう」

と抱き合うんですよねーーー

涙腺崩壊・・・

千早も 「かるた部作ってよ 太一」って言葉を思い出しています。

そして、かなちゃんが言う 強い涙 を流します。

これの次のお話で、かなちゃんがしきりと言っている、清少納言 枕草子の一説

ただ過ぎに過ぐるもの 帆かけたる舟。(帆を上げて風に乗って進む船) 人の齢。春、夏、秋、冬。

「風に乗って速く進む船や人の年齢や四季などは、あっという間に過ぎてしまうものだ」という意味であっという間に海上から消えていってしまう帆船とおなじように、移り変わりをうたっています。

泣いても構わないと思う 千早ちゃんの強い涙をみていたらと かなちゃんは言っています。強い涙という表現をあえてしています。決意の表れのような・・・

そしてこのとき、かなちゃんは太一に聞きます。

かなちゃん「真島君は 今でも 千早ちゃんを好きですか・・・?」

太一「もうよくわからん・・・ でもだんだん薄れていくんじゃないかって思うよ」

このときの千早の顔って、無表情なのですが、感じの良い千早は絶対に聞こえていて

太一の 薄れていく発言をきいて、走り出す千早・・・

まさに、帆をかけたる舟  当初読んだ時はクイーン戦に向けて頑張って突っ走るぞー!ってイメージだったんですが、この、枕草紙の一説に、かなちゃんが言っていた強い涙。

この「強い涙」って太一が新に負けた時に対してのもので、泣いても構わないと言ってるんですよね。

作者の末次先生は意味もなく、この枕草子の言葉をもってくるはずがない・・・と考えると、千早の涙と、太一の薄れていく発言にかかっているとしたら、千早の心がまさに太一の方へ移り変わっていっている暗示なのでしょうか・・・

クイーン戦までは、恋愛面では 大きな進展はありませんが、しのぶと新が試合をしているのを見て、少し面白くなさそうな千早がいます。 しのぶと新が高みに二人でいってしまう幻もみたりしています。

そして始まった 名人・クイーン戦では、1試合目・2試合目を負け越し、もうあとがない千早。

しのぶ の強さに打ちのめされ、 一方新は名人相手に2勝するが、千早を気になって、試合後探します。

雪がふる中、うずくまっている千早をかるがると新が抱えて

「やっぱりダメなのかな・・・ 私じゃ勝てないのかなぁ・・・」

千早が珍しく弱音を吐くんです。

新は おれだけが知ってる 千早のかるたの始まりの一枚を おれだけが 一番強い瞬間の千早を知ってる

新は、千早を呼び止め、 「うん、辞めちゃっていないんだ でも気配は感じるの」ってことばを思い出しているんです。 そう、太一のことを。

「千早は千早の いちばん一番強くなる土俵に 行かなあかん」

「み」

と新が言うと、千早には太一が見える。

新の「み」に続き、机君と肉まん君、かなちゃんが続き 千早が目に涙をためて「ファイト」 と応援します。千早を奮い立たせるには太一の存在が不可欠となっていることが解ります。

新「おれが高校選手権で負けたのは瑞沢の主将や 自分のかるたをしろ 0勝2敗からでもあきらめない瑞沢のかるたをしろ するぞ3勝」って励まします。

新の励ましって全て太一の言葉を借りてきているんです。新が新なりの言葉をかけても千早を鼓舞出来ないと感じていたからでしょうか。逆に言うと、それくらい太一の言葉は千早に響いていて、大切な存在なのだと改めて感じます

ここでもまた、千早は太一を思い出します。太一が団体戦全国優勝したときに言った言葉。

そして新は太一からのメールを見て、“おじいちゃんの顔” から新の顔になるんですねー そして千早に自分のかるたをしろって言っておきながら、自分のかるたってなにか、ちょっと考え始めています。

三試合目終盤、クイーンは 「せ」 と 「たご」、 千早は 「おぐ」 「たれ」 を持っています。

次に出たのは 「おぐ」の札

小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ

をぐらやま みねのもみぢば こころあらば いまひとたびの みゆきまたなむ小倉山の峰の紅葉よ、もしお前に心があるならば、もう一度天皇のおでましがあるまで散らずに待っていてほしいのだ小倉山の峰の紅葉よ、もしお前に心があり、情緒というものがわかってくれるのなら、今度、天皇が訪れるときまで散らずに待っていておくれ。

次に訪れるまで散らずにまっていて という歌です。

太一がくるまで負けずに待っていて と私には聞こえました。

太一が 千早は天才じゃない 天才じゃない 天才じゃない 若宮詩暢に出逢った日から 1日も心から消さない炎 自分で見つけた大きな夢 届きたくて 届きたくて 手に入れた一枚一枚への強さを「天からもらった」なんてだれも言わないと言っています。  

最後に読まれた歌は 「たれ」 これは太一が高校で私を見つけてくれたときの歌 だからと 言ってとるんですよねーーー

ここで三試合目は千早がクイーンに勝利します!

一方 新は 「ちは」 をお手つきして、三試合目は名人に敗れます。

調子を落としている新に、千早は自分の襷を渡します。

4試合目 山城読手

「めぐりあいて」からはじまります。

4試合目は 新のほうが色々思い悩んで苦戦しています。終盤に太一が来るんですよね。太一をみて、新は 自分が幼なじみの夢を食い破ったんだ と自分を、新のかるたをし始めます。新にとっても太一の存在は自分を鼓舞できる存在なんですよねーーー

千早は千早で太一をみて、「だんだん薄れていく」発言を思い出しています

新は 自分の得意札「わたのはらや」を強引に取ります。

わたの原 八十島かけて漕ぎ出でぬと 人にはつげよ あまの釣舟

(わたのはらや そしまかけてこぎいでぬと ひとにはつげよ あまのつりぶね)

果てしなく広がる海原を多くの島々目指して、船を漕ぎ出したと人に伝えてくれ、漁師の釣り船よ。都のことを思いながら、隠岐の島でしっかり自分の力で生きていくと誓った「覚悟の歌」と言われています。都を離れる篁の「寂しさ」と「悔しさ」が歌の奥に見え隠れしますね。

しかし、それを押し殺し生きていく覚悟を宣言している「男らしさ」もしっかりと感じ取ることができます!

わたのはらやって、都をのことを思いながら隠岐のしまでしっかり自分の力で生きていこうという覚悟の歌で、寂しさや悔しさを押し殺して生きていく覚悟をしている句んですよね・・・

ちょっとせつない歌なんです・・・

千早は 「せ」を浮き札にします 

瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ

山の中を激しく流れる川の水が、岩に当たって堰き止められ、岩の両側から2つに分かれて流れ落ち、再びひとつに合流して流れていく。その様子を離ればなれになった恋人への想いに重ねて詠う激しい一首です。

厳しい試練を乗り越えても必ず逢おう、という気持ちが込められており、激しく燃えさかる情熱と、強烈な決意のようなものが感じられます

しのぶは クイーン戦で随所に 「せ」の崇徳院さんをいっつもわからん と言っていますね。

千早にとっても 「せ」は新から初めてとった思い入れのある札でしたが、ここにきて、太一の得意札という描写も描かれています。

読者からしてみたら、最後の最後で得意札だったの??ということが多くて、戸惑った読者が少なからずいたようでした。これだけ長期連載していたので、もう少し随所にそういう描写があってもよかったのかなぁと私も思いました。

そして、千早は「太一が来た・・・でもそうじゃない ずっといた」と言って、「すみのえ」をずばっととるんですよねーー

すみのえは、クイーン戦予選のときに 太一と見せ合っていた 夢の中でいいから会いに来てくれないかという恋焦がれる歌です。

そんな千早をみて、太一は目に涙をためています。

クイーンと初めて戦って絶望していた時から千早をずっと見て応援してきたからね・・・

感慨深いのでしょう。

終盤 新は 「ちは」を名人へ送ります。名人の陣の「ちは」を必ず抜かなければならないという局面 ちは は読まれませんでした。

なんか、もうさすがに新に「ちは」は来なすぎでしょう!!!と新ファンは怒るかもしれない・・・意図して取らせないようにしているとしか思えない><

千早は最終局面に 「つく」が詠まれます。

つくばねの 峰よりおつる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる

(つくばねの みねよりおつる みなのがわ こひぞつもりて ふちとなりぬる)

筑波山の頂から(流れ)落ちるみなの川(の水量が次第に増して深い淵になるように)、(初めは少し気になるぐらいだったあなたへの)恋心も積もり積もって(深い)淵となったことです

4試合目の 一番はじめに読まれた歌は 「めぐりあいて」 で 太一が来て、最後に詠まれた歌は「つく」でした。 恋が積もり積もっていく歌 なんですよね・・・意図的なのか・・・偶然なのか・・・ 

4試合目終了後、新に襷を渡して「近江神宮に言うてきて」しのぶがいうんですよね。ここにきて、しのぶが頼れる相手って、新なんだと 微笑ましくも思った瞬間です。

新も後がないのに、近江神宮に走って行くんですよねーーー。

ほんと新って、やさしい人なんだで済ませて良いのか、しのぶのことも大切に思っているのか・・・ 

新は近江神宮まできて、千早からもらった襷としのぶにお願いされたを持って、どうしようか悩んでいる所を、新を追いかけてきた太一に

太一「新がここでどっちかのことを願わなくても あの二人は自分で立てる 戦える 自分のことだろ 今は なれねーぞ 名人に 新の願いはなんなんだ 近江神宮で叶えたいことはなんなんだよ」

って言うんです。太一はここにきて調子を崩している新が心配だったんでしょう。

ここにきて、由宇ちゃんが 新のおじいさんの写真とそーすカツ丼もってきます。

「おじいちゃんの呪縛ってなに?って。新のおじいちゃんが新をしばってる ほんな思われてるってしられたらじいちゃんびっくりするよ」 って言うんですよね><

由宇ちゃんも、とても新のことよくわかってて、新のことが好きなんだなーて思います。

もうちょっと可愛ければ、と思うとなお残念ですよね。

太一「新に勝って欲しい かるたが好きな人間に周防さんは負けて欲しい  まけたやつの戯れ言だよ あんなの おれもう なんにもできないから 新に押しつけたんだ 忘れていーよ」

って新の背中を押します。

太一は でも見たかったんだ 周防さんを長崎に帰したい 千早の夢が叶うのを一番近くで見たい なんにも叶わない 近江神宮はもう おれの行くところじゃない でも見たかったんだ と言っています。

5試合目 

序盤、4連取され、苦しい試合展開の中、「めぐりあいて」をとる

次に千早がとった札は「世を込めて」を取ります

夜をこめて 鳥の空音ははかるとも よにあふ坂の 関は許さじ

(よをこめて とりのそらねははかるとも よにあふさかの せきはゆるさじ)

夜がまだ明けないうちに、鶏の鳴き声を真似して夜が明けたと人をだまそうとしても、そんな嘘は通用しませんよ。(中国の)函谷関ならいざ知らず、あなたとわたしの間にあるこの逢坂(おおさか)の関は、決して許す(開く)ことはありません。簡単に言うと男性の嘘を指摘する歌。

新のことを思い出す千早 経験者はこの札を「ちは」としか呼ばない 千早っていい名前やの これは上の句が「ちはや」で取れる札やからもう「ちはや」に見える 俺の目はそうなってるんや

嘘・・かるたを好きになって欲しかった新の嘘 その嘘でここまで来た。

この札は「ちはや」だ 私だと言っています。

そして 「ちは」をしのぶへ送ります

もう5試合目は4人の本気がぶつかりあって、語り尽くせない。ここまでくるまで、どんだけの努力をしてきたのか・・・

そして、243首でようやく1首のときの場面が回収されます。

「お願い 誰も 息しないで」 

新が試合の時に戻る部屋は 千早とかるたをしたあのぼろいアパートの部屋 だけど、

千早が戻る部屋は かるた部 部室 なんですよね・・・

太一と作ったかるた部 みんなで切磋琢磨した部室・・・

千早は「おおえ」を送り札に

大江山 いく野の道の遠ければ まだふみもみず 天の橋立

(おほえやま いくののみちのとほければ まだふみもみず あまのはしだて)

大江山を越え、生野を通る丹後までの道は遠すぎて、母がいる天の橋立にもまだ行ったことはないですし、母からの手紙もまだ見ていません。

おおえは もちろん かなちゃんの歌 で千早にとっても大切な札。

そして、やっと「ちは」が詠まれます。

やっと迎えに来たという暗示。 小さい頃の千早は千早と 小さい頃の新は新と。

太一は外に出て 「ちは」を取る練習をします。

次に、「かささぎ」の札を しのぶに取られます。千早は絶対捕りたかった札でした。この札は 新と携帯電話で話したときに、千早が携帯を「かささぎ」と例えていました。新との思い出の札を取れませんでした

そして両者 クイーン・名人ともに運命戦へ

太一はすみれちゃんに背中押されて、浦安の間にいくんですよねー

もう菫ちゃん、尊い 

「せ」 と 「たち」 どっちを送る?か迷う 新 と 千早 

そこに太一が来て、 二人とも 「たち」を残して、「せ」を相手に送るんです。

たち別れ いなばの山の峰に生ふる まつとし聞かば今帰り来む

(たちわかれ いなばのやまの みねにおふ(う)る まつとしきかば いまかへ(え)りこむ)

この歌は、因幡守として赴任する際に、見送りに来てくれた人に贈った歌です。「立ち別れ」という言葉は、「別れて因幡の国へ行く」という意味で、「いなばの山」という言葉は、「因幡の国庁近くにある稲羽山」という意味です 。「まつとし聞かば」という言葉は、「稲羽山の峰に生える松のように待つと聞いたら」という意味です 。「今帰り来む」という言葉は、「すぐに帰ってこよう」という意味です 。簡単に言えば、「貴方と別れて因幡へ行っても、貴方が松のように待っていると聞いたら、すぐに帰ってきます」という気持ちを歌っています。『まつ』は山に生えている”松”のことですが、同時に”待つ”という意味も含んでいますね。

そして、肉まんくんが気づきます。 「チーム ちはやふるの札合わせだ」と

最後に「たち」が詠まれました。

カルタを通して、情感たっぷりな言葉を末次先生は、描いているんですよね

あからさまに好きとか恋愛模様って少ない漫画だけど、ちはや を例える ちはやふる 札を絶対取りたいと思う新と太一 真剣勝負は どんな告白の言葉より力強いものだと感じます。

そして時が流れて、卒業式の日。

千早は太一を探します。

部室にいる太一を見つけた千早は、太一に

「好きだよ」と告げます。

太一は「いまさら? おれを?好きっておれを?」何回も聞きます。

そりゃそうですよね。。。太一にとっては、終わったことだったのでしょう。でも千早はようやく1年かけてやっと気持ちに気づくことが出来ました。

さいごに

2011年から2022年までの長期連載、末次先生おつかれさまでした。私がマンガを読み出したのは、「ちはやふる」の映画がきっかけでした。(コアな初期ファンではなくすみません)着物の広瀬すずちゃんがとても可愛いなぁと思ってみたら、意外とスポ根でw 気になってマンガを見始めたのがきっかけ。 最終回に関しては、賛否両論があるようですが、私は納得です。少女漫画の恋愛はやっぱり側にいるイケメンが強い!のではないでしょうか・・・。はじめはどうしようもない男でしたが、かるたを通じて、成長して、千早へも禊ぎをして、あれだけ尽くされて千早は幸せものと思います。ただ、新も大好きなキャラなので、しのぶさんあたりと幸せになって欲しいと心より願うばかりです。ぜひ大学生編も連載してもらえると嬉しいです!

そして、百人一首の意味。。。この感想をきっかけにたくさん調べました。詠めば詠むほど奥深くて、昔の人も変わらぬ感情や思いを句にたくして後生にこうして伝わっていることが素晴らしいと思います。競技かるたも一度見てみたいと思いました。

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